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第1回:電解液とセパレーター -リチウムイオン電池
リチウムイオン電池

スマートフォンやノート型パソコン、小型ゲーム機器など、私たちの生活に欠かせない小型デジタル機器。これらの電源として活躍しているものがリチウムイオン二次電池(LIB)です。
LIBは、主に4つの部品から作られます。電池の+と−を構成する「正極材」と「負極材」。その+−を分ける「セパレーター」。そして電池の充電と放電をおこなう「電解液」の4つです。

宇部興産では、「電解液」と「セパレーター」を事業化しており、いずれも世界のマーケットで高いシェアを誇っています。特に「電解液」についてはマーケットリーダーとして市場で確固たる地位を確保しています。

電池の種類とリチウムイオン二次電池(LIB)
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
世界のマーケットで活躍をするまで
1996
電解液の研究スタート メーカー4社に遅れをとる。このとき、UBEは最後発メーカー
売り込みスタート 後発メーカーのため、なかなか売れず…
機能性電解液」完成!
寿命・安全性を高める添加物の研究に成功!
メーカーに合わせて開発・調合。いまや業界のスタンダードに。
1997
電解液を事業化
1980代
セパレーター開発 セパレーターでも後発メーカー。
やはり、思うようには売れなかった…

後発なのに成功した理由

ユーポアはポリプロピレン・ポリエチレン・ポリプロピレンの三層構造による、耐熱性が特長。
単層構造が主流の中、UBEは三層構造により、より耐熱性が高く、支持された。
有機溶媒を使用せず、排ガス・廃液も出ない安全なプラントで創業できるのは、乾式ならでは。

1991
乾式セパレーター「ユーポア」事業化
1998
中国進出! この後の中国経済を見越した戦略。高シェアの確保に成功!!
電解液・セパレーターの世界トップクラスへ
2010
LIB電解液 特許総合力No.1に格付け
2011
「先端エナジーマテリアル開発センター」発足 次世代リチウム電池、太陽電池、燃料電池の研究開発を共同で行う体制が整い、新エネルギー分野での一層の飛躍を狙う。
現在
電解液での世界シェアトップクラス
業界スタンダードを作ってきたUBE。
今では世界シェア2割強を占めるといわれている。
LIBはどこで使われているの?

民生用
携帯電話、スマートフォン、
ノート型PC、電動自転車、
デジタルカメラ、電動工具、
小型ゲーム機器など
産業用
ハイブリッド気動車など
車載用
電気自動車など
蓄電用
家庭用および産業用蓄電池など
今後成長が期待される次世代自動車
次世代自動車として、4種類の自動車が期待されています。
EV・電気自動車 ⇒ バッテリーに蓄電した電気だけで走行
PHV・プラグインハイブリッド車 ⇒ 蓄電した電気を主に、ガソリンを補助的に使用して走行
HV・ハイブリッド車 ⇒ ガソリンと、ガソリンによって蓄電した電気で走行
FCHV・燃料電池車 ⇒ 燃料電池を搭載。水素を燃料に空気中の酸素を反応させて発電して走行
次世代自動車でLIBが使用されるようになると、市場の爆発的な成長が期待できます。
一方で活躍するための課題点も残っており、これらを解決していく必要があります。
課題点
寿命…数年使用できれば良い現在の電池を、10年以上使用できるようにしなければいけない。
ボリューム…自動車を動かすだけの大きなエネルギーをなるべく小さな容量で実現しなければいけない。
LIBのこれから
UBEのLIB事業は、世界マーケットでの地位を確立させ、さらなる発展を目指します。
リチウムイオン電池市場は、2020年には世界で4兆1000億円市場に成長すると言われています。この有望な市場でより強固な地位を確立するために、私たちは研究開発や新規市場開拓に力を入れて取り組んでいます。
第2回:UBEの医薬ビジネス
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